現在、東京都大田区ではベーカリーやパティスリーなど、町の食を支えているメンバーが集まって、大田区のご当地グルメを広げるための活動を始めています。そのご当地グルメとは、あげパンです。
あげパンといえば、今も昔も学校給食で変わらぬ人気メニューですが、大田区で生まれたことはあまり知られていません。あげパンが、給食メニューに加えられるようになったのは、大田区の小学校に勤めていた一人の調理士がきっかけとなりました。
昭和27年、大田区の小学校に勤めていた調理士の篠原常吉氏は、給食で残ったパンを油で揚げて、砂糖をまぶし、学校を休んだ児童に届けさせました。当時、篠原氏は、病気で学校を休んだ児童に美味しいパンを届けたいと考えていましたが、固くなったパンをどのように調理すれば美味しく食べることができるか悩んでいました。そんな悩みの中から生まれたのがあげパンだったのです。
大田区は製造業の町として有名ですが、それだけではなく、様々な文化が根付いた魅力的な地域です。あげパンご当地グルメ化を進めるメンバーは、あげパンの活動を通じて、そんな大田区の魅力を全国の人々に知ってほしいと考えています。
この活動は開始されて日が浅く、今後どのように活動を進めていくのか、メンバーの間で計画が練られている段階です。独自にあげパンを販売している店舗は既に存在しますが、大田区のご当地グルメとしてあげパンを育てていくためには、組織化や統一的な規格が必要になるかもしれません。
本活動は、2020年の東京オリンピック開催を見据えて、継続的に続けていくとのことですので、このブログではその活動状況を都度報告していきたいと思います。(N)