生フルーツゼリーを求めて!

ひと月ほど前の夏休み旅行の途中に「あっそうだ、『すぎやまフルーツ』が近い!」と思い出し、生フルーツゼリーで有名な『すぎやまフルーツ』へ行って来ました。
店内を見渡すと品種や産地にこだわった贈答用になるような高級フルーツが多く見られ、その中でも特に特長的なのが生のフルーツを使ったゼリーなのです。

『すぎやまフルーツ』は、万葉集に収められた和歌で広く知られる「田子の浦」がある静岡県富士市(人口約25万人)にあり、立地としては岳南鉄道線・吉原本町駅を始点とする吉原商店街の真ん中くらいに位置しています。
この吉原商店街は、平日昼間の人通りは多くなく、お世辞にも活気のある商店街とは言えません。その一方、杉山フルーツは行列にはならないまでもレジには常にお客さんが並ぶような状況でした。
当然、保存料も使用しない生フルーツゼリーのため賞味期限は極めて短く、対面販売しか行いませんから商圏も小さく限られています。

普通に市販されるフルーツゼリーで固定観念を持っていると、みかんやパインなどの生の食感だけで新鮮な驚きを覚えました。
美味しいのは言うまでもありませんが、その背景には、メインの果物や脇役のゼリーの食感・素材への手間暇かけたこだわりがあると聞いています。

小さい商圏のため、全国至るところに類似店舗があっても良さそうに感じますが、何故やらないのだろう、何故できないのだろう、と考えると逆に『すぎやまフルーツ』の強さ(フルーツアーティストとしての目利き、商品開発力、販売チャネルの厳選など)が見えてくるような気がしました。
既に様々なメディアや研究者などが触れているため今さら私が深く述べるまでもありませんので、興味があればネット情報を幾つか参照してみてください。

このような地方都市の小さい商圏であっても大資本で無くても、自社の強みを生かして人を惹き付けていけることは『すぎやまフルーツ』の事例でも学べるのではないでしょうか。(M)

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※20種類程度が並ぶ

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※商品外観