#香港慎吾アート

今年の夏、香港に行きました。蒸し暑い中、香港島のセントラル地区(中環)を中心に街歩きをしてきました。今回の旅の目的の1つは、今年3月にセントラル地区のミッドレベル・エスカレーター脇の壁(Hollywood RoadとShelley Streetの交差する付近)に元SMAPの香取慎吾さんが描いたウォールアート(#香港慎吾アート)です。

ミッドレベル・エスカレーターは、香港映画『恋する惑星』や『ポリス・ストーリー/香港国際警察』などの舞台としても登場する観光名所でもあります。この場所は人通りが多い公道のため、深夜帯しか制作許可がおりず、3月末の3日間の深夜0時~早朝6時の合計18時間で作品を仕上げたとのことです。また、香港でも知名度が高い香取さんが壁画を制作していることがわかると混乱を招く恐れがあるため、2m幅の狭い囲みの中での制作となったようです。(左写真はアートを描く前、真ん中・右は描いた後)111

#香港慎吾アートは、香取さんの初めてのストリート・アートで、作品のタイトルは「大きな口の龍の子」。作品では、風水でパワーを持つと言われる龍、香港夜景、東京タワーなどがカラフルに描かれています。そして、多くの人がこの場所を訪れて写真を撮ってほしいという願いから、日本語と英語のハッシュタグ(#香港慎吾アート、#hkshingoart)も描かれています。まさにインスタ映えを狙ったものです。(写真はインスタグラム上の#香港慎吾アート、#hkshingoartの投稿)香港慎吾アート

そもそも#香港慎吾アートは、香港政府観光局が「短期イベントが多く、旅行商品化しづらい」「街歩きなどの楽しみ方が知られていない」「従来の広告宣伝手法だけでは新しい情報が生活者に届きにくい」等の課題を解決するために創られた観光資源=香港の地域資源です。既存のものを地域資源として活用する方法とは別に、新たに地域資源を創造することでその地域に新たな価値を付加していく方法は、観光資源が何もないと嘆いている日本の地域でも非常に参考になる事例ではないでしょうか。(Y)

メイキングの短編映像は、以下をご覧ください。

https://www.youtube.com/watch?v=UbA2uZjB2U4&feature=youtu.be